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| 効率的フロンティア |
リスクが減少するカラクリは銘柄同士が持つ相関係数が鍵となる。
例えば、貴方はA社とB社の株を保有していたとする。
A社の株は、日経平均に連動する(日経が騰がると、一緒に騰がる)
一方、B社の株は日経平均と逆に動くとする。
この場合は、リスクが相殺され、分散投資が効果的といえる。
逆に、A社もB社も似たような動きをするとする。
日経平均が下がると、A・B社とも下がる、もしくは騰がる場合だ。
この場合は、リスクが相殺されるどころか、リスクを拡大するだけである。
相関係数は±1の間で表される。
A社、B社の相関係数が+1であれば、全く同じ動きをするという事。
逆に-1であれば、全く逆の動きをするのだ。
つまり、リスク管理というものは相関係数をゼロに近づける作業をする事が大事なのである。
以上のように、分散投資により、標準偏差(リスク)が減る事は、現代投資理論では実証されているのだが、そのリスクをゼロにする事は不可能とされている。
その、ゼロに出来ないリスクの事を「システマティックリスク」と呼び、減るリスクの事を「アンシステマティックリスク」や「スペシフィックリスク」と呼んだりする。
まぁ、この辺は「へぇ〜。そうなんだ」くらいで構わないだろう。
つまり、分散投資によってリスクは減るのだが、それには限度がある!って事だ。
だいたい、ここまで理解して頂けているだろうか?
例え、理解していなくとも、私は先に進む。
今回、話したいのは「効率的フロンティア」である。
またもや、小難しい用語が出てきたが、どうか辛抱して欲しい。
これは重要なので、話さない訳にはいかないのだ!!
では早速、本題に入る。
いきなり説明しても、理解出来ないだろうから、例を挙げて説明する。
例えば、ホンダと住友金属に50%ずつの比率で投資していたとする。
|
ホンダ |
住友金属 |
| 平均収益率 |
1.06 |
5.10 |
| 標準偏差 |
5.81 |
10.25 |
| 比率 |
50% |
50% |
平均収益率はホンダが1.06%で、ホンダは5.10%となっている。
資産比率は50%ずつとなっているので、『加重平均』で計算する。
1.06×50%+5.10×50%=3.08となり、以上の二つの株を保有した場合に期待できる収益率は3.08%という事になる。
では、標準偏差も計算する必要があるのだが、収益率と同じような『加重平均』では求められない。
ちなみに計算式を説明しようにも、私は分からない。
だって難しすぎて、おバカな私には理解できなかったんだもん。
よって、計算式の説明はしません。
だから、その代りにエクセルで簡単に計算するようにしている。
エクセルで計算すると、標準偏差は6.44%という事になる。
つまり、ホンダと住友金属の株を50%ずつ保有した場合は
収益率【リターン】=3.08%
標準偏差【リスク】=6.44%
という事になる。
これをグラフで見ると以下のようになる。

単純に考えて、資産比率を変えて期待できる収益率と標準偏差は、青い点線の部分と考えられる。
しかし、そうは問屋が卸さない!
上の方でも説明したが、相関係数なるものが関係するのだ。
この相関係数を加味して資産比率を0%〜100%で変えてみると、色々な収益率と標準偏差が出てくる。それぞれ、10%ずつ変化させた時の期待収益率、標準偏差の表が以下である。
ホンダ
比率 |
住友金属
比率 |
期待収益率 |
標準偏差 |
| 100% |
0% |
1.06 |
5.81 |
| 90% |
10% |
1.47 |
5.55 |
| 80% |
20% |
1.87 |
5.49 |
| 70% |
30% |
2.27 |
5.63 |
| 60% |
40% |
2.68 |
5.95 |
| 50% |
50% |
3.08 |
6.44 |
| 40% |
60% |
3.49 |
7.05 |
| 30% |
70% |
3.89 |
7.76 |
| 20% |
80% |
4.29 |
8.54 |
| 10% |
90% |
4.70 |
9.37 |
| 0% |
100% |
5.10 |
10.25 |
これを、線で結ぶと曲線が現れる。
↓こんな感じになる。

このグラフを元に、資産の比率を決定するのである。
例えば、リターンは3.5%欲しい!と望めば、リスクは7.05%という事になり、その時の資産比率はホンダが40%で住金が60%となる。
逆に、リスクは8.5%まで取れる!と思えば、リターンは4.29%となり、資産比率はホンダが20%、住金が80%となる。
では3つ以上の銘柄(資産)で分散した場合にどうなるか見てみよう。
サンプル銘柄は、前回利用した『ホンダ』と『住友金属』に新たに『ソフトバンク』を加えた3銘柄とする。以下がそれぞれの収益率(リターン)と標準偏差(リスク)である。
|
ホンダ |
住友金属 |
ソフトバンク |
| 平均収益率(リターン) |
1.06 |
5.10 |
2.96 |
| 標準偏差(リスク) |
5.81 |
10.25 |
16.58 |
これらの銘柄を分散しないで、単体で持った場合は以下のようになる。

上のグラフの見方は、左側にあるものほど『ローリスク』で、右側にあるほど『ハイリスク』となる。そして上にいくほど『ハイリターン』で、下にあるほど『ローリターン』である事になる。例えば、ホンダなんかは『ローリスク・ローリターン』である。理想的な資産は『ローリスク・ハイリターン』である事は言うまでもないな。
これらの銘柄を色々な比率で持つと、リターンとリスクが変わってくる事は前回述べているのが、ここでも少しおさらいしよう。何故、保有比率を変えるとリターンとリスクが変わるかと言うと、鍵を握っているのは『相関係数』なのだ。
分かりにくい人は『株同士の相性』みたいなもんと思ってくれい!
その相性なるもんをグラフで表すと、↓のような曲線が現れるという事も前回説明している。
↓こんなやつね

これと同じ要領で、3つの銘柄の相関関係を見てみよう。

はい!出来上がり!
この色が付いたところが、分散した場合に入るリスクとリターンである。
このグラフを、しばし見て頂こう。
何か気付かないかな?
・・・ん!?
あれ?
同じリスクでも、リターンが変わるのか?
と思った貴方は天才だ!
それこそが、分散投資のミソなのだ。
つまり、同じリスクでもリターンが天と地ほど変わってくるのだ。
それならば、リスクを押さえ、ハイリターンを狙うのが賢いってやつだ。
例えば、同じリスク8%で、リターンが2%と4%だとどちらを選ぶ?という事だ。言葉で言うと分かり難いだろうから、グラフにしてみた。

どうだろうか?
分散投資で大事なのは、リスクを低くコントロールし、ハイリターンを狙うのが賢明な投資家なのだ。この上に張り付いているハイリターンの部分を『効率的フロンティア』と呼ぶのだ。例の如く、下のグラフを見れば分かるだろう。

賢明な投資家は、分散投資する事によってリスクを下げ、更にハイリターンを狙うのだ。何て抜け目のない話だろう!
まぁ、私的意見を言わせてもらえば、100万や200万ごときではこれらの手法は無意味というか、不可能だろう。もちろん、今の私にも、あまり必要の無い知識のようだ。あまりにも専門的過ぎて、個人投資家は無関心の方が多いだろう。
だから、個人投資家でも簡単に分散投資できる方法を考えてみた。
まず・・・
1)各保有銘柄とTOPIX(日経平均でも可)との相関係数を求める。
2)それらの合計がゼロに近づけばOK。
はい。たったこれだけです。
あとは、この方法で好きなだけ銘柄を買って下さい。
そうすれば間違いなくリスクは減ってますから!
まぁ、資金の少ない個人投資家はこの程度でいいじゃないかな〜。
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