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| FCF算出 |
実際に、上場企業のFCFを算出してみよう。
サンプル企業は東証一部上場企業の『7893:プロネクサス』である。
別に、この企業を選んだ理由なんてない。
ただ何となく選んだだけである。
まずは有価証券報告書(以下有報)を入手しよう。
これは、企業のホームページやEDINETから簡単に入手できる。
有報を入手したら、今一度FCF算出式を見てみよう。
FCF=
NOPAT(税引後営業利益)+減価償却費-設備投資-増加運転資本
※NOPAT=EBIT×(1-実効税率)
※EBIT=経常利益-受取利息+支払利息
※EBIT=営業利益※)
※設備投資=有形固定資産の取得額
※運転資本=売上債権+棚卸資産-買入債務 |
※)今回はEBIT=営業利益で考える。
有報と上の式を見比べ、必要なデータを抜き取る。
以下が抜き取ったデータである。(第62期データ、単位:百万円)
【貸借対照表より】
・売上債権(前期/今期)=1773/2168
・棚卸資産(前期/今期)=340/390
・買入債務(前期/今期)=459/557
【損益計算書より】
・営業利益=3963
・法人税、住民税及び事業税=1803
【キャッシュフロー計算書より】
・減価償却費=187
・有形固定資産の取得による支出=155 |
普段、有報を見ている人は難なく分かるだろうが、初めての人はデータを探すだけでも一苦労だろう。これは慣れだから、いつも有報(決算書)を見るように心掛けよう。
さて、データが集まったら計算してみよう。
■NOPAT(税引後営業利益)算出
NOPAT=EBIT×(1-実効税率)
EBIT=経常利益-受取利息+支払利息
※EB=営業利益※)
実効税率=税金支払額/営業利益 |
まず実効税率から求めよう。
税金支払額は1803で営業利益は3963であるから
実効税率=1803÷3963
実効税率=45.4%
実効税率は45.4%となる。
次はNOPATだが、今回はEBIT=営業利益で考えるので簡単だ。
NOPAT=3963×(1-45.4%)
=2163.8
NOPATは2163.8となる。
■増加運転資本算出
まずは今期の運転資本算出。
今期運転資本=2168+390-557
今期運転資本=2001
次に前期の運転資本算出。
前期運転資本=1773+340-459
今期運転資本=1654
そして、運転資本の増加金額を算出する。
増加運転資本=2001-1654
増加運転資本=347
増加運転資本は347となる。
■FCF算出
以上で、FCF算出に必要なデータが全て揃った。
FCF=
NOPAT(税引後営業利益)+減価償却費-設備投資-増加運転資本 |
上の式に、全ての数値を当てはめる。
減価償却費はそのまま187で良い。
設備投資も、有形固定資産取得支出の155をそのまま使えばよい。
FCF=2163+187-155-347
FCF=1848(百万円)
亜細亜証券印刷の62期のFCFは18.48億円という事になる。
これでFCF算出のステップは終了だ。
次からは、サンプル企業を使って理論株価を算出しよう。
今度は企業の将来予測のシミレーション・モデルを作成しながらになるから、今までの復習も兼ねて説明していこう。
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