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理論株価算出 STEP3
DCF法をするには、将来の財務予想が不可欠である。
一般的に売上高と同じ比率で成長していくと仮定して予想する。


例えば、売上高が1000万円、営業利益が100万円だったと場合、売上高営業利益利率は10%となる。次の年の売り上げ予想が2000万円だったら、その10%の200万円が営業利益と予想される。


この方法で引き続きプロネクサスのDCF法分析を進めていく。



売上高の成長予想


過去のデータより、今後の売上高を予想する。
予想作業は、はっきり言って個人の性格が出る。
強気な人は大きな成長率を予想するだろうし、弱気な人は控えめな予想をするだろう。私の場合はチキン野郎なので控えめな予想となっている。


では、過去の売り上げ推移を見てみよう。
第57期 第58期 第59期 第60期 第61期 第62期
売上高成長率(%) 21.0% -4.6% -8.1% 0.9% 17.2% 10.7%


よい時は20%を超える成長をしているものの、悪い時は-10%近く落ち込んでいる時期もある。近年の3年間はプラス成長を続けているも、何とも予想しづらいケースである。


単純に平均して6.2%の成長率である。


私の場合は、ここから安全域を儲けて3分の2にする。
この3分の2に大した意味はない。ただ何となくである。
計算式にすると6.2/1.5=4.1


売上高の成長率は4.1%で決定!


この成長率だと今後5年の売上高推移は以下のようになる。


平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年
売上高(千円) 21683429 22586094 23526336 24505720 25525875
※本当は10年後まで予想するのが良いが、スペースの関係上5年にしている。


FCF算出
【売上高EBIT率】
EBITとは、経常利益に利息を足したり引いたりしたものである。
計算式にすると以下のようになる。


EBIT=経常利益-受取利息+支払利息


2006年度のEBITを計算すると
経常利益=4119085(千円)
受取利息=7779(千円)
支払利息=5613(千円)
計算して4119085-7779+5613=4196919
EBITは4196919(千円)となる。


このEBITが売上高の何%を占めているのか?を見るのが
売上高EBIT率である。


売上高EBIT率= EBIT
売上高


計算すると20.16%と算出されるが、売上高成長率と同様に3分の2とする。
そうした場合は13.44%となる。



【実効税率】
実効税率はEBITに対して支払った税金の事である。


実効税率= 支払税金
EBIT


法人税、住民税及び事業税=1803439(千円)
EBIT=4196919(千円)


実効税率=1803439/4196919
実効税率=42.97%


実効税率は約43%となるが、四捨五入して実効税率=40%とする。


続いてNOPATの計算
NOPAT=4196919×(1-0.4)
NOPAT=2518151


≫参考ページ【NOPATとEBIT】



【売上高設備投資率】
設備投資率は『有形固定資産の取得による支出』と考える。
これを売上高との比率で見る。


売上高設備投資率= 有形固定資産取得による支出
売上高


有形固定資産の取得による支出=155208(千円)
売上高=20816839(千円)

設備投資率=155208/20816839
設備投資率=0.75(%)


設備投資率は0.75%となる。


企業が将来の設備投資計画を立てていれば、その金額の方が良い。


>参考ページ【設備投資と運転資本】



【売上高売上債権率、売上高棚卸資産率、売上高買入債務率】
運転資本を算出するには普通に売上高との比率で求める場合と、1ヶ月分の比率(月商比)で求める場合がある。


どちらで計算しても、結果の誤差がわずかなので普通に売上高との比率で計算する。計算式は以下の通り。


売上高売上債権率= 売上債権
売上高

売上高棚卸資産率= 棚卸資産
売上高

売上高買入債務率= 買入債務
売上高


以上を計算すると、
売上高売上債権率=10.41(%)
売上高棚卸資産率=1.88(%)
売上高買入債務率=2.68(%)

となる。


>参考ページ【設備投資と運転資本】



【償却費率】
売上高に対する減価償却費の比率を求める。


売上高償却費率= 減価償却費
売上高


減価償却費=187605(千円)
売上高=20816839(千円)


償却費率=187695/20816839
償却費率=0.9(%)


売上高償却費率は0.9%となる。



【FCF予想】
以上で求められた売上高比率をまとまると以下のようになる。


売上成長率 4.16%
売上高EBIT率 15.00%
設備投資率 0.75%
売上高償却費率 0.90%
売上債権率 10.41%
棚卸資産率 1.88%
買入債務率 2.68%
実効税率 40.00%


これを元に売上高成長に共に成長するFCFを予想すと次のようになる。


平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年
売上高(千円) 21683429 22586094 23526336 24505720 25525875
EBIT(千円) 3252514 3387914 3528950 3675858 3828881
設備投資(千円) 161669 168399 175410 182712 190318
減価償却費(千円) 195415 203550 212023 220850 230044
設備投資(千円) 161669 168399 175410 182712 190318
売上債権(千円) 2258082 2352085 2450000 2551992 2658230
棚卸資産(千円) 407153 424103 441758 460148 479303
買入債務(千円) 580637 604809 629987 656213 683530
運転資本(千円) 2084598 2171378 2261771 2355927 2454003
運転資本増減(千円) 83312 86780 90393 94156 98076
NOPAT(千円) 1951509 2032748 2117370 2205515 2297329
FCF(千円) 1901942 1981119 2063591 2149497 2238979


※本当は10年後まで予想するのが良いが、スペースの関係上5年にしている。


これで5年後までのFCFが予想出来た。
各予想率は、あなたの好みで決定すればいよい。
今回紹介した手法は、あくまで初心者向けの基本的手法である。
投資をしていく上で、自分にあった手法を見つけていけばよいだろう。


では、次ではこのFCFに割引率を用いて実際に理論株価を算出する。
ゴールはあと少しだ!頑張ってくれたまえ!
   



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